「周りは楽しそうだな…」
職場でそんな風に思ったことはないですか?
なかなか会社に馴染めない・・
輪の中に入っていけない・・
自分だけ浮いてしまう・・など
「会社で人間関係がうまく築けない」のは、会社を辞める最も多い理由です。
本記事では、職場で孤立しやすい人が、人間関係を上手に築くコツについて解説します。
すこしでも参考になると嬉しいです。
もくじ
私の何がいけないのだろう・・
あなたは今、会社で孤立している方ですか?
それとも、孤立とまではいかなくても、居心地が悪いと感じている方ですか?
私自身・・
居心地が悪かった時がありあました。
無視されていた時がありました。
心無い言葉を言われた時がありました。
ただ、このような状況になったとしても仕事は出来ます。
仮に、人間関係が全く構築されていない会社でも、組織は回るのです。
ではなぜ、私たちは業務に関係のないところ、すなわち「人間関係」でこんなにも悩んでしまうのでしょうか。
それは
私たち人間が“社会的動物”だからです。
少し理解を深めていきましょう。
“社会的動物”とは、集団への所属欲求を持っている動物のことを指しています。そのため、人間は他者から疎外されることに強い恐怖心を感じ、周囲の視線に敏感になりやすい傾向を持っているのです。
この欲求は群れを作って生きている他の動物の持っている欲求であり、野生動物の場合、集団からの排除は「死」を意味します。
要するに、人間の場合「死」までは至らないものの、それに似通った習性を持っているということです。
会社で孤立して辛い。その原因と対処法
孤立してしまう原因は、一概にこれだと断言できるものではありません。
更には、あなたが会社で孤立してしまっている原因を発見するには、あなたの現在の状況を詳しく正確に教えてもらう必要があります。
ここからはケーススタディという形で、4人の男女を例に挙げて紹介していきます。もし、あなたとの共通点があれば、その人の改善ポイントを参考にしながら読んでみてください。
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ケーススタディ
Kさん 50代女性の例
彼女は非常に周囲に気を使う女性でした。よく、会社のみんなに差し入れを買ってきてくれて、とてもおしゃべりで、場を楽しくさせようとしてくれる明るい方でした。
それでも、社内の評判は決して良いとは言えず、異動先では、若い女性社員たちから蔑ろにされ、とても辛い思いをしていたようです。仕事の内容も、身近な社員に聞くことが出来ず、私を頼ってくるなんてことも多々ありました。
さて、この女性。なぜ周囲から嫌われたり、孤立してしまうことが多かったのでしょうか。
実は、彼女にはある原因がありました。
それは、自分がどう見られているのか、非常に気にしていたという点です。ある意味、好かれたくて空回りしていた部分があったのかも知れません。
ですから、場を和ませるための発言も、周囲から鬱陶しく思われてしまうことがあったり、寄り添うつもりが、しつこいと取られてしまうことが多かったように感じます。
その後、彼女とは接点が減ってしまい何のアプローチも出来ませんでしたが、もし私のところへ同じような人がやってきたら、次のことを伝えようよ思っています。
「好かれようとする必要はない。
あなたが相手を好きでいれば
それで十分。」
無理に好かれようとする必要はないのです。むしろ、その不自然さが相手に伝わり、返って距離が開いてしまうことがあります。大切なのは、自分は好きだという感情を持っていることです。
分かりやすい例で言えば、挨拶ですね。挨拶をしても、何も返ってこない人がいます。だからと言って、挨拶を辞めてしまえば、悪い空気が流れてしまいますし、水面下の戦いのような状況になりかねません。
相手が自分を嫌っているから、自分も相手を嫌う。もしくは、好かれようと努力する。これは、私からはあまりおススメできません。
嫌わていたとしても「私はあなたと闘うつもりはありません」くらいの気概でいることが、この場合のベストな改善策だと言えるでしょう。
Tさん 20代女性の例
私が配属された支店に、入社3年目というTさんがいました。
努力家で、勉強熱心で、いつも私のミスを発見してくれるとても頼もしい後輩でした。
そんな彼女は、入社してからの2年間、ほとんど誰とも口を聞かず、ただもくもくと仕事に没頭していたような子だったようです。Tさんは、こんなことも言っていました。「会社を辞めようと思っていた」と。
Tさんはとても意欲のある女性で、几帳面な性格もあり、今の仕事がとても合っているように映っていました。本人も、この仕事が好きだと言ってたのを知っています。
しかし、彼女がそんな大好きな仕事を辞めたいとまで思った理由は、まさに、職場内での人間関係にありました。
当時の社員は、Tさんが、元々性格の暗い子、だと思っていたようです。しかし私には、明るい子にしか見えませんでした。どういうことなのか。
それは、彼女自身が変わったのです。性格が変わったのではありません。本来の自分が出せるようになったのです。
孤立してしまう原因は、自分自身が殻に閉じこもってしまっている場合があります。
Tさんの場合、おそらく周りの人は、「Tさんはきっと、仕事中に人と話したくないんだろうな~」くらいに思っていたはずです。実際は違います。
Tさんはその後も、明るい自分を出して楽しく仕事に取り組んでいる素晴らしい方です。
もし、以前のTさんのような状況の方にあったら、まずは自分を解放することを意識すると良いでしょう。
殻に閉じこもっている本人はもちろん辛いでしょうけど、実際、周りの人も「ぜんぜん心を開いてくれない」「もしかして嫌われているのかな」と、その行為が逆に人を傷つけている可能性も多いにあります。
人は、あなたの味方です。
世の中、そうそう悪い人はいません。あなたが選んだ職場の人間なら、尚の事だと思いますよ。理解してもらいたいのなら、まずは自分を解放しなければ何も始まらないのです。
Rさん 40代女性
この方に関しては、上記の二人とは少し違います。おそらく、孤立していることをあまり気にはされていない方です。
どういうことかというと、Rさんは、自分のプライベートな話を一切しない女性でした。
仕事のスタイルについても、基本的には自分の担当業務だけを完璧にこなし、どこか割り切っているような雰囲気がありました。
実は、私はそんなRさんから仕事に対する不満を聞くことがよくありました。Rさんの場合、人間関係ではなく、仕事の業務についてのことでした。Rさんのいう事は常に正論でした。しかし、その正論が通用しない会社は数多く存在していて、私が勤めていた会社も例外ではありません。
自分の意見を強く持っていることが、もしかしたらRさんが孤立してしまう原因だったのかも知れません。
しかし、私はこのRさんは大変素晴らしい方だと感じています。
何故なら、孤立している自分を、認め、受け入れていたからです。これまで、孤立が悪いことのように言っていますが実はそうとも限りません。
私がRさんの話を例に挙げたのは、孤立とネガティブはイコールではないということをあなたにも知ってほしかったからです。
私があなたに求めることは、「孤立しない」ではなく「ストレスのない」という部分なのです。孤立していても、それが自分にとってストレスでなければ、それはもはや孤立ではなく孤高とも言えます。
あえて、Rさんのような道を選んでいくのもアリかも知れませんね。
Sさん 30代男性の例
Sさんは30代の男性であり、誰にでも優しい人です。なぜ、このテーマでSさんの名が挙がったのか。それは、彼の特殊な職務に秘密があります。
Sさんは、分かりやすく言えば、組織の嫌われ者と呼ばれる部署にいます。事務処理が適切に行われているか、社員による不正行為が行われていないかを確認する重要な部署です。
ただ、仕事といえど、疑われ調査をされることに嫌悪感を抱く社員や、反抗的な態度をとる社員も多くいて、よく「また粗探しにきた」と言われることも日常茶飯事なようです。
このように、会社では、その人本人に原因があるわけではなく、嫌われやすい地位や、部署にいるということもあり得るということです。
これに耐えられず心を病んでしまう社員もいましたが、Sさんの場合は違いました。
Sさんは、嫌味を言われたからと言って、正論で立ち向かおうとはしませんでした。ここで言う正論とは「自分は与えられた仕事をしているだけ」という内容です。ですが、あえてそのようなことは口にしません。争いが起こるのを分かっているからです。
Sさんは、ネガティブな意見や攻撃的な態度を、全くと言っていいほど、気にしていませんでした。戦うだけ労力の無駄だということを理解していたようです。
ですので、嫌われる原因が自分ではなく、自分に与えられた職務や役職にあるのならば、とにかくこれに関しては「気にしない」に尽きます。何かアドバイスが欲しいということならば、「誠意」を表し、伝え方を工夫することですね。
「こちらも仕事ですから」
と言ってしまえば、自分都合です。
「忙しいところすみませんが」
と言えば、相手の気持ちを考えている誠意が伝わります。
自分のことよりも相手のことを思うことで、立場を越えて良い関係が築けるのだと結論付けられます。
人間関係を築くにはどうするべきか
前項のケーススダディを読んで、あなたと共通する部分が一つでも見つかりましたか?
これら全てに共通して言えることは、自分を強く持つことです。
Kさんの場合
・無理に好かれようとしない
Tさんの場合
・自ら心を解放する
Rさんの場合は
・自分のペースを貫く
Sさんの場合は
・気にしない
色々なスタイルがありますね。
しかし、タイプは10人いれば10通り、100人いれば100通りあるため、この4タイプを習得しても、人間関係を良くするのにはかなり難しいです。
ここからは、記事冒頭で話した「意識的に行う、人と良い関係を築く法則」について紹介していきます。
職場での人間関係構築方法
1.目的を再確認する
厳しいことを言うと、そもそも会社というものは“仕事をしに行く場所”という本来の目的を忘れている人があまりにも多いです。
会社は学校ではないため、「みんな仲良く楽しく仕事しよう」なんて生ぬるい環境ではないということです。それでもやはり、仕事にも楽しさは必要です。
仕事が楽しいと感じれば、それだけパフォーマンスが上がります。モチベーションがアップします。そういった面で、仕事での楽しさは必要です。
「こんな企画を始めたら面白いんじゃないか」
「これをやったら、お客さんが増えるのではないか」
そういった、仕事をベースにした楽しさがある会社は、まさに理想的なビジネスモデルです。
少し、暑苦しいですかね・・(笑)
何が言いたいのかと言うと、要は、友達のような感覚抜きで、仕事は楽しくすることが可能だということです。プライベートな話はいりません。性格や価値観が違っても構いません。
同じところを目指し、そこに向かっていく感覚こそが充実感であり、楽しい時間を共有できる仲間意識が育まれるのです。
2.人やものに感謝する
私は日ごろから、「すみません」よりも「ありがとう」というように心がけておりました。
すみませんのほとんどは、実は「すいません」という言葉が適正でない場合が多いです。これは日本人の習性でもあるのですが、相手の善意に対して、謝罪で返すということは頻繁に行われています。
相手の善意に対して行うべきものは、感謝です。
何かしてもらったら、ありがとう。
ものをもらったらありがとうと言いましょう。
そして見落としがちなのが、自分が何かを頼まれた時も感謝しなければいけないということです。
私はよく、雑用などを頼まれていました。それに対し、不満を抱いていた時もありました。でも、そうではいけないのです。
頼まれるということは、選ばれたのです。「この人になら、言いやすいな」「嫌な顔しないで引き受けてくれるかな」そう思って、人は相手を選ぶのです。
私も、頼み事をして嫌な顔をする人には頼みたくありません。それこそ、「頼んでしまって、すみません・・」とうような空気になってしまいます。
頼まれる人は、選ばれた人です。選んでくれた人に、感謝の気持ちを持ちましょう。
そしてもう一つ、言っておきたいことがあります。
人からの注意にも、感謝するようにしましょうね。※理不尽な説教や頭ごなしに怒られるものは含まれません。
例えば、自分はこの件について注意されたけど、他の人は注意されてない。
このようなケースに遭遇した場合。だいたいの人は、不満を覚えます。「どうして私だけ」と。
悪意がある場合も無いとは言い切れないのですが、私が見てきたケースでは「期待している人に対する注意」ととれる場合が圧倒的に多かったです。
諦めている人には、注意しないのです。「あの人は、そういう人だから」というレッテルは貼られて終了です。
なので、もしあなたの周りに注意してくれる人がいるなら、おそらくその方はあなたに期待している証拠です。
3.共感する
人間関係構築の基本は、共感です。
相手に興味を持ち、相手の話す内容に興味を持ち、そして、共感するポイントがあれば、それを言葉にして伝えて下さい。
正直、共感できない時もあります。
分かってあげられない時があります。
そういう時は、“理解したい気持ちがある”ということを伝えるようにしています。つまり、100%理解出来なくて良いということです。
大切なのは、知ろうとする姿勢。
聴こうとする力です。
このあと、聴こうとする力、“聴き力”についての説明も補足しますので、そちらも是非参考にしてください。
4.心を常に一定を保つ
心を一定に保つということがどういうことか分かりますか?少し、抽象的すぎたかもしれませんね。
要するに、態度を変えないということです。
相手によって
気分によって
状況によって
態度を変えてはいけません。
これに気がつかず態度をコロコロ変えてしまうと、本当に周りに人がいなくなります。
当然ですよね。
「話しかけて大丈夫かな」
「今日は機嫌がいいかな」
など、いちいち気にしながら話しかけないといけないなんて、相手からすれば最悪です。常に心を一定に保ち、安定した人格を持つことが、人に大きな安心感を与えるのです。
逆に、あなたの周りで、気分によって態度を変えるような人がいれば、「未熟だな~」くらいに感じていればOKです。温かい目で見守ってあげましょう。
5.自分を客観的に見る
これも良く言われることであり、とても重要な要素です。
人間関係がどうもうまく築けない。そんな時は、自分を他人だと見立てて、発言、行動などを振り返ってみてください。
自分という他人が目の前に出現した時、あなたはどう感じるか。自分が発した発言をそのまま返された時、自分だったらどう感じるか。第三者になって、自分を見つめなおしてみましょう
虫の目ではなく鳥の目を持てとはこういうことです。
そこでの発見が、あなたを成長させるきっかけになるはずです。
6.自分の価値は自分で決める
要は、他人からの評価が全てではないということです。
人の評価ばかり気にしてしまうと、精神的に疲れてしまいます。更には不満も生じます。
ですので
自分で自分を認めれば良いのです。
私にも、自分の行った仕事に対し、期待した評価が得られなった時がありました。しかし、それを不満に思ったり、肩を落としてしまってはなかなか前に進めません。この場合は、素直に評価を受け入れ、「自分は出来るだけのことはやった」と思うようにしていました。
また、「私を評価できる程の能力を持つ人がここにはいなかった」という考え方もあります。
実際問題、人を評価するということは非常に難しいことで、能力の低い人はどうしても人の評価基準が、自分中心になってしまう傾向があります。
人からどう思われているか
どう評価されているかなど、
他人の評価の基準をもとに働くいていると、どうしても不満が生じ人間関係の悪化にも繋がります。もちろん、高い評価をもらい、上り詰めていく意識は素晴らしいです。ただ、人間関係で思い悩むことが多い人は、評価を重視するのは次のステップになります。
また、自分の価値を自分で決めるようになると、自然とより良い状態へと向かう意識が働きます。
人に好かれる自分ばかりを追い求めると、Aさんに好かれる自分、Bさんに好かれる自分と、パターンがいくつも増えてしまい、自分というものがなかなか確立しません。
自分の価値を自分で決める。これは結果として、あなたがあなたらしくいられる方法でもあるのです。
仕事は辞めたくない
人間関係が上手く築けず仕事を辞めたいと感じる人の多くは、「仕事自体を嫌いになったわけではない」という場合がほとんどです。
やりたかった仕事だから辞めたくないという考えの人もいますし、他に仕事が見つかる当てがないため、今の会社にしがみついていたいと考える人もいます。
仕事自体は好きなのに、人間関係が理由で会社を辞めてしまうのは非常に勿体無いです。
人間関係を上手く築いていくには、まずはコミュニケーションが大切です。コミュニケーションが取れるようになれば、周囲がどう感じているのかを知ることが出来ますし、自分の思いも伝えることが出来ます。
最後は、コミュニケーション能力の高め方について簡単に説明していきます。
「コミュニケーション能力があれば・・」基本は、聴き力!!
コミュニケーション能力とは、一言で言えば、「聴く力」だと思っています。
良い先生は生徒の質問をよく聴きます。
良い上司は部下の意見に耳を傾けます。
良い母親は子供の話を最後まで聴きます。
コミュニケーション能力が高く慕われる存在というのは、聴く力、すなわち“聴き力”が抜群に高いのです。
聴き力は持っていて絶対に損の無いものであり、人生の豊かさの一番のベースとなるスキルとも言えます。
人は変えられない。だからこそ、自分が変わるしかない
“過去と他人は変えられない”
あなたはこの言葉を聞いたことはありますか?
つまり、人間関係を良くしたいと思っていても、相手に変わってもらうことは不可能だということです。
ですがこの言葉、“過去と他人は変えられない”には、実は続きが存在します。それは
“未来と自分は変えられる”
というものです。
今の状況を鳥になった気持ちで俯瞰的にとらえ、自分はどのポジションでどんな働きをするコマなのか、それを把握した上で、今後の出方を変えていくのがベストかと思います。
正解を探すのではなく、何が機能するかを考えよう
人間関係の構築に正解というものは存在しません。人間の数だけ答えも変わってきますから、当然かもしれませんね。
だからこそ、どっちが正しい、どっちが悪いではなく、今回学んだノウハウの中で“何が機能するか”を考えることで、今の状況を変えていく事が可能になるかと思います。
また、そういった視座を持ちながら生活していくことで、機能させられるものが次第に増え、今度の生活にどんどんプラスの影響を与えてくれます。
正解がないからこそ、機能させられるものを増やしていく必要がありますね^^